出版社:中外医学社
國頭英夫・著・田中司朗・監
2023年7月10日 ISBN:9784498148468
医師にとっては「医療経済」という言葉を縁遠いものと感じるかもしれない.実際,薬価がいくら高額になっても医師の給与に影響せず,患者にすら影響は少ない.しかし「命のためなら無限にコストを注ぎ込む」ことは結局のところ次世代の犠牲を強いることになる.m3.comの人気連載「Cost, Value and Value trials」を書籍化した本書では,医療の費用対効果分析やその問題点について詳説する. 9784498148468
Chapter 1? 医薬品の費用対効果分析 総論
“Value”を重視した治療開発のために医師が考えるべきこと
Chapter 2? Value評価の潮流 その1
効果が大きくない薬ほど、「大規模試験」で高い薬価に?
Chapter 3? Value評価の潮流 その2
新薬の“benefit”を定量的に評価するには
Chapter 4? Value trialsの概念
ほぼ同等:「まぁまぁこのくらいでいいんじゃない?」
Chapter 5? Low-dose abiraterone
「投与法の工夫で高額薬も4分の1の量で十分な効果」
Chapter 6? Low-dose abirateroneに賛否両論
「低用量」の研究を巡る大論争
Chapter 7? Low-dose EGFR-TKI
「通常量」は治療に必要な量よりも高く設定されてしまっている可能性も
Chapter 8? 経口薬の問題点 その1
経口分子標的薬とコカ・コーラの相互作用
Chapter 9? 経口薬の問題点 その2
良好なadherenceに相関する唯一の因子は「臨床医とのコミュニケーション」
Chapter 10 低用量治療の位置づけ
低用量治療研究はあくまでも「研究」である
他33