出版社:化学同人
キース・ベロニーズ・著・渡辺正・訳
2024年3月10日 ISBN:9784759823578
ペニシリンはたまたま混入したアオカビから発見された──だけではない.薬の発見から実用化までには,数かずの偶然と人間ドラマが存在する.400年前から伝わる抗マラリア薬,薬を毒にしたシリアルキラー,化学兵器から生まれた抗がん剤,バイアグラ開発に至るまでの悪戦苦闘…….本書では,いくつもの運命の分かれ道を経て人類の生活を変えた16種類の薬にまつわる物語を紹介する.化学を専門とする著者によって,分子レベルで薬の作用メカニズムがやさしく解説されており,物語にさらなる深みをもたせている.短編小説のように読める,「事実は小説より奇なり」な一冊.原題 Making Medicine:Surprising Stories from the History of Drug Discovery 9784759823578
序章──創薬のいま
1章 ペニシリン──元祖・抗生物質
2章 キニーネ──熱帯林の贈り物
3章 アスピリン──ヤナギの恵み
4章 リチウム──心に響く金属イオン
5章 イプロニアジド──10年限りの波乱万丈
6章 ジゴキシン──ゴッホも被害者?
7章 クロルジアゼポキシド──落ち着きなさい
8章 亜酸化窒素──しびれる笑い
9章 窒素マスタード──両極端のNとS
10章 ワルファリン──人を救った猫いらず
11章 ボツリヌス毒素──キレイもつくる最強の毒
12章 コールタール──臭くて黒いスグレモノ
13章 ミノキシジル──塗ってフサフサ
14章 フィナステリド──飲んでフサフサ
15章 バイアグラ──うれしい誤算
16章 新型コロナワクチン──究極のワザ
終章──世界の薬ふしぎ探検
謝辞/訳者あとがき/参照文献/索引