出版社:シーエムシー出版
紀ノ岡正博・監
2025年1月10日 ISBN:9784781317861
細胞培養は、再生医療や創薬探索における基盤技術であり、近年は、生体外で生体類似の3次元に細胞培養した組織モデルの必要性が高まっています。 1975年に、Greenらにより重層化表皮が開発され、細胞培養から組織培養への一歩を踏み出し、1980年代後半からは、立体的足場を利用した組織を再構築する技術、いわゆる“組織工学”が展開し、3つの基盤要素(細胞・足場・成長因子)に対する調和環境の実現を目指しておりました。現在では、培養、材料や精密加工などの技術の新展開により、現実味のある立体的組織・臓器の設計へと新たなステージに進みつつあります。特に、これらの技術により、細胞を生体内の組織と同様の組織として扱うことができるようになり、培養した細胞集団を足場ごと生体内に移植することも可能になってきました。また、培養した細胞集団は生体内の組織と同じような機能を占めると考えられ、疾病モデルとしてメカニズム解明のための基礎研究や薬剤試験・評価に用いることが期待されています。 そこで、本書では、再生医療、創薬スクリーニングに資する立体的組織・臓器の調製技術ならびにその活用について、「3次元細胞培養技術」、「周辺材料」、「装置・システム構築」、「応用展開」に分け、基礎から応用まで広く紹介し、「立体的生体構造物を創る技術」の指南書として、ご活用いただければと願っております。 9784781317861
【第Ⅰ編 3次元細胞培養技術】
【第Ⅱ編 周辺材料】
【第Ⅲ編 装置・システム構築】
【第Ⅳ編 応用展開】